FHCで始まる品番の蛍光灯は、細いリングのタイプです。
これをLED照明に替えるとき、何畳用を選べばいいのか分かりにくいと思います。
この答え方でも間違いではありません。
ただ、今の自分はもう一歩手前から見ます。
「今ついているFHCが、実際どのくらいの明るさだったのか」
そこを先に見ます。
替えたあとで「前より暗いな」と感じる可能性を、減らしやすいからです。
まず、今ついているFHCのルーメンを見ます
FHCには定格点灯と高出力点灯があります。
家庭用の照明器具は、ほとんどが高出力点灯です。
パナソニックの製品パッケージにも「家庭用照明器具は、ほとんどの場合高出力点灯です」と書かれています。なのでここでは高出力点灯の値で見ていきます。
| 今ついているFHC | ランプの全光束 | 合計 |
|---|---|---|
| FHC20形+27形 | 2,190lm+3,200lm | 5,390lm |
| FHC20形+34形 | 2,190lm+4,050lm | 6,240lm |
| FHC27形+34形 | 3,200lm+4,050lm | 7,250lm |
| FHC20形+27形+34形 | 2,190lm+3,200lm+4,050lm | 9,440lm |
パナソニックのスリムパルックプレミアで、高出力点灯時の値です。電球色・ナチュラル色の数字で、クール色(昼光色)はこれより5〜6%低くなります。
ここだけ見ると、
「じゃあFHC20+27なら、5,390lmくらいのLEDを買えばいいの?」
となりそうですよね。
でも、そうではありません。
蛍光灯に書かれているlmと、LEDシーリングライトに書かれているlmでは、見ているものが違うからです。
蛍光灯とLEDでは、同じ「lm」でも数え方が違います

蛍光灯の「全光束」は、ランプそのものから出る光の量です。上にも横にも下にも出た光を、全部合わせた数字になります。
一方、LEDシーリングライトで表示されている「定格光束」は、器具から外へ出る光の量です。
なので、
FHC 5,390lm = LED 5,390lm
とは、そのまま比べません。
蛍光灯はランプから出た光の一部が、器具の内側やカバーなどで減ります。
じゃあ、今までの器具から実際にどれくらいの光が出ていたのか。
そこで使えるのが「6〜8割」という目安です。
今までの明るさは、ランプ光束の6〜8割くらいを目安にします
三菱電機は、従来光源を使った照明器具の器具効率について、器具の形状やカバーなどによって違いはあるものの、一般に60〜80%程度と説明しています。
つまり、
ランプの全光束の合計 × 6〜8割
くらいを、今まで器具から外へ出ていた光の概算として見ることができます。
ただし、これは正確な換算式ではありません。
器具によって違いますし、
「どんな蛍光灯器具でも必ず6割か8割になる」
という意味でもありません。
今までの明るさがどのあたりだったのかを、ざっくりつかむための目安です。
では、組み合わせごとに見ていきます。
組み合わせ別の概算と、LEDの明るさ帯
さきほどの合計に6〜8割を当てると、こうなります。
| 今ついているFHC | 今までの明るさの概算 |
|---|---|
| FHC20形+27形 | 約3,230〜4,310lm |
| FHC20形+34形 | 約3,740〜4,990lm |
| FHC27形+34形 | 約4,350〜5,800lm |
| FHC20形+27形+34形 | 約5,660〜7,550lm |
この数字を、LEDシーリングライトの明るさの帯に重ねてみます。

図にすると、組み合わせによって重なる帯が変わるのが分かります。
FHC20形+27形なら8畳用から10畳用のあたり。FHC20形+34形なら8畳用から12畳用のあたり。FHC27形+34形なら10畳用から14畳用のあたりに重なります。
FHC20形+27形+34形は、上側がJLMAの14畳用の帯を超えます。
JLMA基準では、畳数表示だけでは今までと同じくらいの明るさを拾いきれません。今までの明るさを保ちたいなら、畳数表示ではなく、LED器具の定格光束そのものを確認してください。
ここで大事なのは、
「この組み合わせだからこの畳数用が正解」ではない
ということです。
今まで使っていた明るさが、だいたいこの範囲だった。
まずはそう見ます。
じゃあ、実際の部屋の畳数は見なくていい?
見ます。
ただ、自分なら最初の答えにはしません。
最後の確認に使います。
売り場だと、畳数より先に聞くことがあります。
ここで「ちょっと暗いと思ってた」と返ってきたら、同じFHC20形+27形でも、案内する明るさは変わります。畳数は、そのあとで合っているか確かめます。
日本照明工業会(JLMA)によると、住宅用の適用畳数は、床面でおおむね75〜150lxを確保できる部屋の広さという考え方で決められています。
lxは「照らされた場所の明るさ」のことです。ここでは、そういう基準で畳数が決まっている、とだけ分かれば十分です。

メーカーが案内している交換目安もあります。参考として見ておく分には役に立ちます。
| 今ついているFHC | メーカーが案内している交換目安 |
|---|---|
| FHC27形+20形 | 6畳用 |
| FHC34形+20形 | 8畳用 |
| FHC34形+27形 | 10畳用 |
| FHC41形+34形 | 12畳用 |
| FHC34形+27形+20形 | 12畳用 |
| FHC41形+34形+27形 | 14畳用 |
東芝ライテックの器具交換時の明るさ目安一覧表をもとにしています。FHC34形+20形については、パナソニックもLEDへの交換目安として〜8畳を案内しています。
ただし、この畳数用しか選べない、という意味ではありません。
LEDの畳数ごとの明るさの範囲は、隣同士で一部重なっています。
たとえばパナソニックの6畳用HH-CK0625CAは3,699lm。6畳用でも、8畳用の定格光束帯と重なるところまで明るい機種があります。
だから、部屋の畳数と今までの明るさを重ねて見たほうが、実際の使い方に近くなります。
部屋の畳数だけではなく、今までどのくらいの明るさで使っていたか
を一緒に見てください。
今より暗くしたくないなら、8割側を見ます
6〜8割のどこに当てはまるかは、実際の器具によって違います。
なので、
「今より暗くなるのは嫌です」
という方なら、自分は概算レンジの上側を見ます。
FHC20形+27形なら約4,310lm側。FHC20形+34形なら約4,990lm側です。
今のLEDシーリングライトは調光できるものが多いので、明るめを選んでおいて、普段は少し落として使う方法もあります。
日本照明工業会も、同じ畳数表示の中に明るさの幅があることや、ワンランク上の畳数の器具を選んで調光して使う方法を案内しています。
理由はこれです。
明るいのは暗くできるけど、暗いのは明るくできない
でも、最大にしても暗いと感じた場合、それ以上は明るくできません。
ただ、上を選べば必ず正解というわけでもありません。強すぎると感じる人もいます。
今まで明るすぎると感じていたなら、無理に上側へ合わせなくていいです。部屋の畳数と、今までの明るさに不満があったかどうかを合わせて見てください。
「絶対に上」ではなく、暗くて困る可能性を減らすための選び方だと思ってください。
店員ならこう案内します
自分なら、組み合わせだけを見て畳数を答えることはしません。
- 1. まずランプの全光束を見ます。
- 2. そこから6〜8割くらいを、今まで器具から出ていた明るさの目安として出します。
- 3. その数字をLEDシーリングライトの明るさの帯に重ねます。
そのあとで、
- 「何畳のお部屋ですか?」
- 「今までの明るさはどうでした?」
- 「暗くなるのは嫌ですか?」
を確認します。
同じ組み合わせを使っていても、今までの明るさがちょうどよかった人と、暗いと思っていた人では、選ぶLEDは変わっていいです。
組み合わせだけで決めるのではなく、今までの明るさを基準にして、最後に部屋と使い方を重ねる。
FHCからLEDへ替えるなら、自分はこの順番で案内します。
もう一つ、買う前に天井を見ておいてください。
天井に引掛シーリングなどの配線器具が付いていれば、自分で取り付けられるLEDシーリングライトが一般的です。
配線が照明器具へ直接つながっているタイプなら、電気工事が必要です。この場合は無理に自分で外さず、電気工事士へ依頼してください。
なお、ここまでは器具ごとLEDシーリングライトに替える話です。
器具はそのままで、ランプだけLEDに替える方法もありますが、そちらは対応する器具かどうかの確認が別に必要になります。
FCLの丸型蛍光灯とは管の形が違いますが、今までの明るさから見ていく考え方は同じです。
ランプの組み合わせが分からなければ、器具からランプを外して、印字されている品番を見てもらうのが一番確実です。
外したランプをそのまま店へ持っていけば、その場で確認してもらえます。


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