FCL30形・32形の丸型蛍光灯、LEDに替えるなら何畳用・何ルーメンがいい?

昔の蛍光灯に書かれているlmはランプが出す光の量で、器具・反射・カバーなどでロスするため、昔のランプのlmと今のLEDの定格光束はそのまま比べない。従来の蛍光灯器具の器具効率は一般に60〜80%程度(三菱電機)。だから畳数で選ぶ。今ついているFCLの組み合わせから旧器具の適用畳数を見て、同じ畳数クラスのLEDを選ぶ。FCL30形+32形は旧器具6畳クラスでLED6畳用・2,700〜3,700lm、FCL32形+40形は旧器具8畳クラスでLED8畳用・3,300〜4,300lm。 照明
お客さん
「この蛍光灯をLEDに替えたいんですけど、何畳用を買えばいいですか?」

店頭で丸型蛍光灯を持ってこられたとき、よく聞かれる質問です。

たとえば、

  • FCL30形+32形
  • FCL32形+40形

このあたりを使っている方ですね。

以前なら「この組み合わせなら6畳用」「こっちは8畳用」と案内する方法もあります。

ただ、自分なら今はもう少し違う見方をします。

「今まで使っていた蛍光灯が、実際どのくらいの明るさだったのか」

ここから見ます。

その方が、LEDへ替えたあとに、

「なんか前より暗くなったな……」

を避けやすいからです。

まず、今使っている蛍光灯のルーメンを見ます

代表例として、PanasonicのFCLで見てみます。

今使っている蛍光灯ランプの全光束合計
FCL30形+32形2,100lm+2,480lm4,580lm
FCL32形+40形2,480lm+3,230lm5,710lm

ここだけ見ると、

「じゃあFCL30+32なら、4,580lmくらいのLEDを買えばいいの?」

となりそうですよね。

でも、そうではありません。

蛍光灯に書かれているlmと、LEDシーリングライトに書かれているlmでは、見ているものが違うからです。

蛍光灯とLEDでは、同じ「lm」でも数え方が違います

蛍光灯のランプ全光束は上・横・下に出た光を含み、LEDシーリングライトの数字は器具から外へ出る光であることを示した図

蛍光灯の「全光束」は、ランプそのものから上・横・下へ出る光を全部合わせた数字です。

一方、LEDシーリングライトで表示されている「定格光束」は、器具から外へ出る光の量です。

なので、

蛍光灯4,580lm = LED4,580lm

とは、そのまま比べません。

蛍光灯はランプから出た光の一部が、器具の内側やカバーなどで減ります。

じゃあ、今までの器具から実際にどれくらいの光が出ていたのか。

そこで使えるのが「6〜8割」という目安です。

今までの明るさは、ランプ光束の6〜8割くらいを目安にします

三菱電機は、従来光源を使った照明器具の器具効率について、器具の形状やカバーなどによって違いはあるものの、一般に60〜80%程度と説明しています。

つまり、

ランプそのものが出していた光 × 6〜8割

くらいを、今まで器具から外へ出ていた光の概算として見ることができます。

ただし、これは正確な換算式ではありません。

器具によって違いますし、

「どんな蛍光灯器具でも必ず6割か8割になる」

という意味でもありません。

今までの明るさがどのあたりだったのかを、ざっくりつかむための目安です。

では実際に計算してみます。

FCL30形+32形なら、約2,750〜3,660lm

FCL30形+32形は、ランプの全光束を足すと4,580lmです。

その6〜8割なので、

6割:約2,750lm
8割:約3,660lm

今までの器具から出ていた光は、

おおよそ2,750〜3,660lmあたり

と見ます。

では、この数字をLEDシーリングライトの明るさに重ねてみます。

FCL30形+32形の今までの明るさの概算 約2,750〜3,660lm を、LEDシーリングライトの6畳・8畳・10畳の定格光束帯へ重ねた横棒グラフ

図にすると、FCL30形+32形の概算レンジは6畳用の帯にかなり重なり、上側は8畳用の帯にも入ります。

ここで大事なのは、

「FCL30+32だから6畳用が正解」ではない

ということです。

今まで使っていた明るさが、だいたいこの範囲だった。

まずはそう見ます。

FCL32形+40形なら、約3,430〜4,570lm

次はFCL32形+40形です。

ランプの全光束は、

2,480lm+3,230lm=5,710lm。

その6〜8割なので、

6割:約3,430lm
8割:約4,570lm

今までの器具から出ていた光は、

おおよそ3,430〜4,570lmあたり

と見ます。

FCL32形+40形の今までの明るさの概算 約3,430〜4,570lm を、LEDシーリングライトの6畳・8畳・10畳の定格光束帯へ重ねた横棒グラフ

こちらは8畳用の明るさ帯に大きく重なって、上側は10畳用の帯にも入ります。

なので、

「32形+40形なら8畳用です」

で終わらせるより、

8畳用から10畳用にまたがるくらいの明るさで使っていた可能性がある

と見た方が、今までの使い方に近いです。

8畳用と10畳用のどちらか一方だけが正解、という話ではありません。

じゃあ、実際の部屋の畳数は見なくていい?

見ます。

ただ、自分なら最初の答えにはしません。

最後の確認に使います。

たとえば8畳の部屋でFCL30形+32形を使っていて、

「今まで特に暗いとは思わなかった」

という方なら、その明るさで十分だった可能性があります。

逆に6畳の部屋でFCL32形+40形を使っていたなら、今までかなり明るめで使っていた可能性があります。

その人に、

「6畳だから6畳用で大丈夫ですよ」

と数字だけで落としてしまうと、LEDへ替えたときに暗く感じるかもしれません。

だから自分は、

部屋の畳数だけではなく、今までどのくらいの明るさで使っていたか

を一緒に見ます。

今より暗くしたくないなら、8割側を見ます

6〜8割のどこに当てはまるかは、実際の器具によって違います。

なので、

「今より暗くなるのは嫌です」

という方なら、自分は概算レンジの上側を見ます。

FCL30形+32形なら約3,660lm側。
FCL32形+40形なら約4,570lm側です。

LEDシーリングライトは調光できる機種も多いので、明るめを選んでおいて、普段は少し落として使う方法もあります。

日本照明工業会も、同じ畳数表示の中に明るさの幅があることや、ワンランク上の畳数の器具を選んで調光して使う方法を案内しています。

もちろん、

「今まで明るすぎたから少し落としたい」

なら話は別です。

その場合まで無理に上側を選ぶ必要はありません。

店員ならこう案内します

自分なら、

「FCL30+32だから6畳用」

「FCL32+40だから8畳用」

だけでは決めません。

  1. まずランプの全光束を見ます。
  2. そこから6〜8割くらいを、今まで器具から出ていた明るさの目安として出します。
  3. その数字をLEDシーリングライトの明るさの帯に重ねます。

そのあとで、

  • 「何畳のお部屋ですか?」
  • 「今までの明るさはどうでした?」
  • 「暗くなるのは嫌ですか?」

を確認します。

同じ蛍光灯を使っていても、今までの明るさがちょうどよかった人と、暗いと思っていた人では、選ぶLEDは変わっていいです。

畳数だけで決めるのではなく、今までの明るさを基準にして、最後に部屋と使い方を重ねる。

丸型蛍光灯からLEDへ替えるなら、自分はこの順番で案内します。

もう一つ、買う前に天井を見ておいてください。

天井に引掛シーリングなどの配線器具が付いていれば、自分で取り付けられるLEDシーリングライトが一般的です。

配線が照明器具へ直接つながっているタイプなら、電気工事が必要です。この場合は無理に自分で外さず、電気工事士へ依頼してください。

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