お客さん「これ、LEDにしたいんですけどー」
店員(筆者)「FCL30と32ですね。器具って何年くらい使ってます?」
お客さん「んー、結構前からです」
蛍光灯を持ってきてもらっても、それだけでは決まらない
売り場ではだいたい、この順番で聞いていきます。
蛍光灯の型番、器具の使用年数、点灯管の有無、スイッチの操作方法、器具の型番。
蛍光灯だけ見ても分かるのは「どの大きさのランプが入っているか」までで、それを受ける器具のことは何も分からないからです。
ここが、この記事で一番言いたいところです。
「工事不要」と「どの器具でもそのまま使える」は、別の話です。
言い換えると、工事不要イコール確認不要ではないということです。
なぜ最初に「何年使ってます?」と聞いたのか
ランプを工事不要LEDへ交換しても、照明器具そのものは新品になりません。
新しくなるのはランプだけで、器具は今まで使ってきた年数のままです。
一般社団法人日本照明工業会は、照明器具の適正交換時期を8〜10年、耐用の限度を15年としています。使用環境などで変わる目安です。
そして工事不要LEDの側にも、長期間使用した器具への使用制限を設けている商品があります。買う前に確認する項目のひとつです。
古い器具が危ない、という話をしたいわけではありません。
ランプだけ新品にしても、器具の年齢はそのままだという、それだけのことです。だから最初に年数を聞きます。
店員(筆者)「点灯管あります? 小さいグロー球みたいなやつ」
お客さん「あります」
点灯管があると、何が分かるのか
点灯管、いわゆるグロー球が付いていれば、グロー式の器具を見分ける有力な目安になります。
グロー式に対応した工事不要の丸型LED商品があります。だから点灯管があると分かった時点で、探せる商品の候補は絞りやすくなります。
ただし、ここは言い切れません。
点灯管があるから、どの工事不要LEDでもそのまま使える、というわけではありません。
商品ごとに対応する器具の条件が決まっているので、結局は器具の型番と、商品側が示している対応条件の両方を見ることになります。
点灯管がなかったら、もう無理なのか
そんなことはありません。
点灯管がない、イコール工事不要LEDが使えない、ではありません。
点灯管がなくても使える丸型LEDの商品はあります。既存の蛍光灯の点灯回路を使わず、別の経路からLEDへ電気を送る商品など、やり方は商品によって違います。
仕組みの細かい話をここでする必要はないと思っています。読者が知りたいのは「自分の家のあれは使えるのか」であって、回路の説明ではないからです。
点灯管がある場合もない場合も、器具の型番と銘板、そして商品側の対応条件を確認する。ここに着地します。
店員(筆者)「ひも引っ張って点ける普通のやつです?」
お客さん「そうです」
引きひもとリモコン、ここも見ています
ひもを引いて点ける普通のタイプなら、対応する商品を探しやすい器具があります。
ただし、同じ引きひもでも別扱いになるものがあります。
ひもを引いたときに「ピッ」と電子音が鳴るタイプです。実際にエコリカでは、電子音がするプルスイッチ付きの器具を使用不可としている丸型LEDの商品があります。
リモコン式、調光できるもの、光の色を変えられるもの、その他の多機能な器具もあります。
これらについて「絶対に使えない」とは言いません。そう一般化できるほど商品も器具も単純ではないからです。
ここもやはり、器具の型番・銘板と、商品側の対応条件を突き合わせて確認する、という結論になります。
同じ「工事不要」でも、中身はけっこう違う
工事不要の丸型LEDと一口に言っても、商品によって仕組みも対応条件も違います。
エコリカには、FCLの丸型蛍光灯を交換するタイプがあります。商品ごとに対応する方式や使用条件が決められています。
アイリスオーヤマには、FCL30形・32形相当として、LEDリング1本へ置き換え、専用リモコンで調光や常夜灯を行う商品もあります。
どちらが良いという話ではありません。
同じ「工事不要」という言葉でも、仕組みも、電気の送り方も、使える器具の条件も違う、ということです。
だから「工事不要と書いてあるから大丈夫」では決められません。

ルーメンは見る。でも、ルーメンだけでは決めない
「今より暗くなりませんか」とよく聞かれます。
ここは、正直はっきり言い切れないところです。
蛍光灯とLEDでは配光、つまり光の広がり方や光を出す方向が違います。さらに、丸型LED同士でも商品によって配光が違います。
なので、工事不要LEDのルーメンの数字だけを見て「暗い」とも「同じ明るさ」とも判断していません。
見る順番はこうです。
まず、メーカーが示している交換対象を確認します。「FCL30形・32形相当」といった表示です。
そのうえで、全光束(ルーメン)も確認します。
ただし、これも断定はできません。
「○形相当」と書いてあるから、今と必ず同じ明るさになる、とは限りません。 同じFCL30形・32形でも、今まで使っていた蛍光灯の商品によって全光束には差があるからです。
つまり、ルーメンは見ます。でも、ルーメンだけでは決めません。
器具ごとLEDへ交換する場合の畳数とルーメンの選び方は、別記事にまとめています。
工事不要LEDが合いやすいのは、こんな人
- 器具が比較的新しい
- 今の器具をそのまま使いたい
- 器具の型番が確認できる
- 対応商品が確認できた
- 今の明るさに大きな不満がない
- 工事をせずにLEDへ替えたい
このあたりが当てはまるなら、工事不要LEDは普通に選択肢です。
まだ使える器具を、無理に捨てる必要はありません。
器具ごとの交換も一緒に案内する場合
一方で、次のような場合は、器具ごとのLED交換も一緒に案内します。
- 長期間使用している
- 何年使っているか分からない
- 器具の状態が分からない
- 対応するLEDを探すのが難しい
- 今より明るくしたい
- 器具自体の交換時期が近い
理由は4つです。
- ランプだけ新品にしても、器具の使用年数は戻らない
- 照明器具自体にも交換時期がある
- 器具ごとLEDにすれば、器具も新品になる
- 部屋に合わせて明るさを選び直しやすい
ただし、これは押し付ける話ではありません。
工事不要LEDが暗いから器具を替えましょう、という案内はしませんし、工事不要LEDが危ないから替えましょう、とも言いません。
選択肢は、今回は同じ蛍光灯へ交換する、工事不要LEDにする、器具ごとLEDへ替える。この3つが残ります。
今回はとりあえず同じ蛍光灯を買って、次に切れたときに考える。それも普通にありです。
店員(筆者)「なら工事不要のLEDで使えるものは探しやすいです。ただ、器具の年式と型番も見たいですね」
お客さん「器具も見るんですか?」
店員(筆者)「見ます。LEDだけ新品になっても、器具は今まで使ってたままなんで」
家で確認してほしいのは、この4つ
店に来る前に、これだけ見てもらえると話が早いです。
- 今ついている蛍光灯の型番
- 器具の型番・銘板
- 器具の年式・使用年数
- 点灯管・引きひも・リモコンなど、操作方法
全部そろわなくてもかまいません。

器具の銘板や型番、年式が分かる写真を撮って持ってきてもらえると、その場で一緒に確認できます。


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